逆らえなかった職人の悲劇
2006年 04月 20日
この事件を見ていると、現代のビジネスにおける勝ち組、負け組の姿を象徴するような事件だ。
建築士は、建物を設計するという技能は持っているけど、必ずしも、ビジネスで必要なコミュニケーション力や経済に関しての教養を持っているとは限らない。
もっていない人が多いだろう。
そして、その知識の無さが、迫るビジネスの厳しさから、身を守ることができずに、仕事の確保の為、依頼主の言いなりに・・・
そして、依頼主も、挙句の果てには、「わたしも被害者です」と・・・
結局、いい事があれば、利益は奪い去られ、悪いことがあれば、責任を押し付けられ、おしまい。
それが、技能しか持たない職人の悲劇だ。
そんな、事をかいている僕も、姉歯さんと同じ「工業高校卒」なのだ。
技能で飯を食っている。
無理な納期、無理なノルマ、日が経つにつれ厳しくなる。
無理してやれば、ミスも発生する。
そのペナルティー、損害賠償の金額は、受注した金額の数倍だ。
馬鹿を見るのは、技能しか持たない職人的人物だけ。
技能が無くても、コミュニケーション力、ビジネスの教養、色々な経験が、豊富である人が、勝つという構造だ。
黙々と真面目に仕事をやれば報われる。
そんな事は無い。
真面目で、ろくに口も聞かない奴は、「都合のイイ奴」とされ、リストラ、誰もが巻き込まれたくない転勤、配置転換の候補に・・・・
何か、ミスが起きれば、「なぜ、報告しなかった。報告すれば、何か手立てはあったのに」と後付の言い訳を言われ、結局悪者に・・・
これが、使われる側と、使う側の格差。
ビジネスの勝ち組と負け組みの差なのです。
僕からのアドバイス、明日、仕事で使う技能よりも、10年先に使う人間的な能力を積極的に身につけなさい。
資格よりも、人間的な魅力に人は集まる。
地味、ダサい、キモイは、どんなに、すばらしい、技能があっても、人(良い人)は、寄り付かない。
※最後まで読んでくれてありがとう※
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